最近では、どこの街でも中古車の買取店を見かけるようになりました。
その一方で、買取店同士の顧客の奪い合いも激しく、業者によっては姑息な手段を使って車を確保するようなところも出てきています。
いくつかの買取店を回って、それぞれの店から査定額を提示してもらった場合、多くの人は一番高い買取価格を提示してくれた業者と契約をすると思います。 しかし、このときにしっかりした業者かどうかを見極めないと、二重査定の罠にはまります。
二重査定というのは、相場よりも高めの買取価格を提示して売買契約を結んだあとに、買取価格を下げてくるというものです。
下げてくる理由はさまざまですが、一番多いパターンが「オークション会場で事故車であることが判明しましたので、買取価格を大幅に下げさせてもらいます」というものです。
もちろん、自分が新車のときから乗っている車であれば、過去に事故を起こしたかどうかは自分が一番よく知っていますので、そんな罠にはひっかかりません。
しかし、中古で購入した車の場合には、前のオーナーが過去に事故を起こしたかどうかはわかりません。
そのため買取業者の「事故による修復暦があります」という言葉を信用してしまうわけです。
たとえば、A社の買取価格が70万円、B社の買取価格が80万円、C社の買取価格が100万円だったとします。
この場合だと誰もがC社に売却をすると思います。
しかし、このC社が悪徳業者だったりした場合、二重査定によって60万円まで買取価格を下げて来るかも知れないのです。
その場合には、A社かB社に売ったほうが得になるので、C社との契約をキャンセルしたいと思うことでしょう。
しかし、悪徳業者はしたたかですから素直にキャンセルには応じてはくれません。
高額なキャンセル料を要求したり、すでに車に買い手がついてしまったなどと嘘をいって、60万円で強引に車を売らせようとしてきます。
このように、悪徳買取業者による二重査定の罠にかからないためにも、単純に買取価格だけでは判断せずに、しっかりとした業者であるかどうかを見極めたうえで売買契約をするようにすることが大切です。